やちむんの歴史と種類を知ろう!沖縄の伝統工芸を楽しむ方法

やちむんとは?沖縄の伝統的な焼き物の歴史と種類

※写真はすべて陶芸宮城のものです(インスタグラムでも更新しております。メッセージで直接ご購入も可能です。

やちむんとは?

やちむんとは、沖縄で作られる焼き物の総称です。

沖縄方言で「焼き物」を意味する言葉で、琉球王朝時代から伝わる伝統工芸品です。

やちむんは、沖縄の自然や歴史、文化、暮らしに影響を受けて、多様な色や形、柄などに表現されています。やちむんは、食器や花器、シーサーなどの置物、壁飾りなど、さまざまな用途で使われています。

やちむんの歴史と種類を知ろう!沖縄の伝統工芸を楽しむ方法

やちむんの歴史

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やちむんの歴史は、琉球王朝時代にさかのぼります。

14世紀から16世紀にかけて、琉球王朝は中国や東南アジアなどと海上貿易を行い、陶磁器や焼き物の技術を伝えられました。

やちむんの特徴とは?沖縄の魅力的な焼き物の歴史と文化を紹介します

当時の沖縄では、土器や瓦などの生活用品を作る窯場が各地にありましたが、17世紀に入ると、琉球王朝は産業振興のために、那覇市の壺屋地区に窯場を集めました。これが、やちむんの発祥の地とされる「壺屋焼」の始まりです。

壺屋焼は、琉球王朝の公式な焼き物として、王府や貴族、寺院などに納められました。

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また、貿易品としても重宝され、中国や東南アジアなどに輸出されました。壺屋焼は、中国や朝鮮、タイなどの陶磁器の影響を受けながら、独自の色や形、文様を発展させました。特に、赤絵や青絵、緑絵などの色絵や、イッチンや線彫りなどの文様が特徴的です。

沖縄戦で壺屋焼の多くが失われた後、人間国宝の金城次郎をはじめとする陶工たちが、沖縄中部の読谷村に移り、新たな窯場を開きました。

これが「やちむんの里」と呼ばれるようになった場所です。(私の大好きな作家さん宮城三成さんの工房もここにあります。また三成さんは人間国宝の金城次郎のお孫さんでもあり、ろくろを使わせたら天下一品です。)⇒陶芸宮城のやちむんを観る

やちむんの里では、伝統的な技法を受け継ぎながら、現代のニーズに合わせたやちむんが作られています。やちむんの里には、約40の窯元やギャラリー、体験工房などがあり、やちむんの魅力を堪能できます。

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やちむんの種類

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やちむんには、大きく分けて「荒焼(あらやち)」と「上焼(じょうやち)」の2種類があります。荒焼とは、素焼きのままの陶器で、土の風合いや素朴さが特徴です。

上焼とは、釉薬(ゆうやく)と呼ばれるガラス質の液体を塗って焼き上げた陶器で、色や光沢が美しいです。荒焼と上焼は、それぞれに異なる魅力があり、用途や好みに合わせて選ぶことができます25

やちむんには、壺屋焼をはじめとして、さまざまな窯元や作家によって、個性的な作品があります。例えば、以下のようなものがあります256

  • 壺屋焼(つぼややき):やちむんの代表格で、琉球王朝時代から伝わる伝統的な焼き物。色絵や文様が特徴的で、カラカラやチューカー、ゆしびんなどの形状がある。
  • 一翠窯(いっすいがま):やちむんの里にある窯元で、イッチンと呼ばれる独特の文様が特徴。イッチンとは、白い釉薬の上に色の釉薬を重ねて、筆で模様を描く技法で、鮮やかな色合いが美しい。
  • 育陶園(いくとうえん):壺屋にある窯元で、緑絵や線彫りなどの伝統的な技法を用いた作品が多い。緑絵とは、緑色の釉薬で文様を描く技法で、植物や動物などのモチーフが多い。線彫りとは、素焼きの器に刀で線を彫る技法で、シンプルで力強い印象がある。
  • 與那原正守(よなはらまさもり):やちむんの里にある北窯の陶工で、トルコブルーと呼ばれる鮮やかな青色の釉薬が特徴。トルコブルーは、銅を含む釉薬を高温で焼くことで生まれる色で、沖縄の海や空を思わせる。
  • 菅原謙(すがわらけん):やちむんの里にある菅原窯の陶工で、ブラウン系の釉薬やドットなどの文様が特徴。ブラウン系の釉薬は、鉄分を含む釉薬を低温で焼くことで生まれる色で、あたたかみがある。ドットなどの文様は、沖縄の伝統的な染め物や織物に見られるもので、モダンで可愛らしい。

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やちむんについて

やちむんは沖縄の伝統的な焼き物で、色鮮やかで素朴なデザインが特徴です。やちむんは「焼き物」という言葉を沖縄風に発音したもので、約400年ほど前に始まったと言われています。

やちむんにはいくつかの種類がありますが、代表的なものは「壺屋焼」です。壺屋焼は那覇市壺屋にある窯元で作られるやちむんで、琉球王朝時代から続く伝統的な技法と文様を持ちます。

やちむんは食器としてだけでなく、シーサーやカラカラなどの置物としても人気があります。シーサーは沖縄の屋根に飾られる獅子のような姿の獣で、邪気を払うと信じられています。

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カラカラは蓋のついた壺状の容器で、お茶や酒の保存に使用されます。やちむんは沖縄の自然や文化を表現する素晴らしい工芸品ですね。

やちむんを購入したら、使い始めに「目止め」という手入れをすることがおすすめです。目止めとは、お米のとぎ汁にやちむんの器を浸し、全体をとぎ汁に含まれるデンプン質でコーティングすることで、料理に含まれる水分や油分、匂いなどが気泡やヒビに染みこむのを防ぐシールドのような役割を担ってくれます。目止めをすることで、やちむんの発色や風合いを長持ちさせることができます。

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やちむんに興味があるなら、沖縄に行ってみるといいですよ。やちむんの工房やセレクトショップがたくさんあります。やちむんの里という読谷村にある工房が集まる場所では、やちむんの製作過程を見たり、陶芸体験をしたりすることができます。壺屋にある育陶園という窯元では、シーサーやロクロを使った器作りなどの陶芸教室も開催しています。やちむんの魅力を自分で体験することができますよ。

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